多くのビジネスパーソンが直面する課題の一つが「残業」です。
職場での長時間労働は、仕事とプライベートのバランスを崩し、時には健康を害することさえあります。
では、残業が多いことを理由に転職を考えるのは妥当なのでしょうか?
結論としては、残業時間の程度によっては十分に転職理由になりえますし、理由としても問題ありません。
本記事では、残業が多い環境からの転職が適切なケースと、その理由を面接でどのように伝えるべきかについて、実用的なアドバイスも掲載されていますので、残業時間が長いことを理由に今の職場を退職し、転職を考えているという方は最後まで確認してください。
「残業」している人の割合と残業のルール
残業が負担になっているかどうかは別にして、社会人のどのぐらいの割合の人たちが残業をしているのでしょうか。
月間平均残業時間をアンケートにしたものが公開されていましたので、アンケート結果を使いながら、月間平均残業時間と法律上の残業のルールを見ていきたいと思います。
月間平均残業時間
OpenWorkによる約68,000件のアンケート結果によると、月間平均残業時間に関する興味深い傾向が明らかになりました。
残業時間 | 割合(%) |
---|---|
0時間 | 4.0 |
3時間 | 1.7 |
5時間 | 2.1 |
10時間 | 7.2 |
20時間 | 13.0 |
30時間 | 14.5 |
40時間 | 13.7 |
50時間 | 10.0 |
60時間 | 8.7 |
70時間 | 3.6 |
80時間 | 6.9 |
90時間 | 1.6 |
100時間以上 | 12.9 |
今回のアンケート結果によると、30時間の残業を報告した人の割合が最も多く、14.5%に達していることがわかります。これに続くのは40時間で13.7%、20時間で13.0%となっています。
20時間から40時間の残業を合わせると、日に約1〜2時間の残業をする人が全体の41.2%を占めることになります。
また、50時間以上残業する人は、おそらく週末を含むほぼ毎日残業していると推測されます。
残業は一般的なことのように思えますが、月間10時間以下の残業しかない企業も約30%あるとのこと。
日々の残業が辛いと感じる人は、転職を検討してみるのも一つの選択です。
残業は毎月45時間まで、年間360時間までが原則
残業時間の管理は、従業員の健康と企業の生産性を守る上で重要な役割を果たします。
2019年4月以降、労働基準法の改正により、新たな残業時間の規制が導入されました。
この改正は、従業員の過重労働を防ぎ、ワークライフバランスの向上を目指しています。
(出典:厚生労働省 時間外規制のわかりやすい解説)
現在の基準では、残業は月に45時間、年間で360時間までと定められています。
これは、以前に比べて大幅な削減を意味し、従業員の健康保護と生活の質の向上に資するものです。
ただし、特別な状況下で、年間720時間、月間平均100時間まで、または数か月間で平均80時間までの残業が認められる場合もあります。
これらの例外は、企業が特定の繁忙期や緊急事態に対応するためのものですが、基本的には月45時間、年間360時間という原則が適用されます。
時間外労働規制に関する詳細は以下のリンクから確認できます。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000910769.pdf
転職理由が「残業」の場合、まずは残業の危険度を知ることが重要
「残業」と一言で表現しても、自分がどのような「残業」の仕方に該当しているのかを知ることが重要です。
自分の意志で残業ができるケースもあれば、自分は残業したくなくても、残業せざるを得ない状態になっているケースなど、様々です。
まずは、自分の残業の状態がどのぐらいの危険度なのかを知っておきましょう。
残業代を目的として残業をしているケース
残業代を目的に残業をしている場合、残業によって心身への負担は大きくない可能性が大きいでしょう。
自分で仕事の量や労働時間を選択することができなければ、自分の意志で労働時間を増やすことはできないはずだからです。
このような状況で仕事をしている人が転職活動をする際に残業時間を理由にすることはおすすめできません。
仕事の効率化や自身のスキルアップなどによって自己成長につながる転職理由を模索することを優先すべきかもしれません。
社内の雰囲気から残業をしているケース
職場の雰囲気や文化が残業を促す状況には注意が必要なケースがあります。
例えば、「部署全員が遅くまで働く」「上司が残っているため早く帰りにくい」といった理由で、従業員が無理に残業することはないでしょうか。
このような場合、社内では「長時間労働=熱心な姿勢」という誤った認識が広がっている可能性が高いです。
仕事量に関わらず、定時退社を控えるような風土は、労働の効率や質を落とし、従業員のモチベーションや満足度にも悪影響を与える可能性があります。
長時間労働が評価の基準となる環境では、実際の業務成果よりも、単純にオフィスにいる時間が長いことが評価されがち。
しかし、労働時間の長さが直接的に業務の成果や効果と一致するわけではないため、このような評価基準は企業の生産性を低下させる原因となりえます。
さらに、このような職場では長期的に見て、実際の業績や成果ではなく、単に残業時間が長いという理由で評価される人材が昇進することもありえるため、組織の効率やパフォーマンスが低下し、企業全体の競争力の低下につながる恐れもあるのです。
自分のスキルアップや自己成長を求める人であれば、残業が当たり前になっていることを理由にして転職に踏み切るのもいいかもしれません。
残業が定常化しており、心身ともに消耗しているケース
長時間労働は、心身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
過労死ラインとして知られる月80時間の残業を超えると、健康リスクが大幅に増加します。このような状況にある場合、早急に状況を改善するための措置を講じることが重要です。
心身が疲労していると、判断力が低下することがあり、その結果、現状の職場環境を改善するための適切な対策を取ることが難しくなります。
特に、鬱などの精神的な問題が生じた場合、それが回復するまでには時間がかかり、場合によっては次の職場への影響も懸念されます。
そのため、重篤な心身の不調が生じている場合は、一時的に仕事から離れることを検討すべきです。
真面目で責任感が強い人ほど、「周囲に迷惑をかける」「担当する顧客に申し訳ない」といった理由で、退職や転職をためらう傾向があります。
しかし、心身の健康が脅かされている場合、自己の健康を最優先に考え、適切な休養を取ることが必要です。
長時間労働の環境から一時的に離れることで、健康を取り戻し、将来的なキャリアへの影響を最小限に抑えることができます。
本来であれば、転職活動は在職中に行い、入社日と退職日の間の日数を隔てないのがセオリーですが、職場環境によっては残業によって転職活動が思うように進まないケースもあるでしょう。
有給休暇を取得するなどで時間をつくれればいいですが、このような職場の雰囲気では有給休暇も取得しにくいかもしれません。
今の職場を離れ、落ち着いた状態で転職活動をする方が、結果的に転職がうまくいくケースが多いので、セオリーには反しますが、退職してからの転職活動をおすすめします。
「残業」を理由にして転職してもいい場合3選
「残業」を理由に転職してもいい場合の基本的な考え方は、
- 心身の健康が脅かされそうorすでに何らかの異常が出ている
- 残業が自己の成長を妨げていると感じる
この2点です。
①残業が原因で体調に異変が生じている
残業が原因で体調に異変が生じる場合、転職を考えるのは妥当な選択です。
長時間の残業は睡眠不足や疲労の蓄積につながり、これが体調不良やメンタルヘルスの問題に直結することがあります。
日常の活動に対する無気力感、頭痛、不眠、また趣味や社交活動に対する関心の低下など、身体的・精神的な不調は警告信号と捉えるべきでしょう。
特に、責任感が強く自己を追い詰めがちな人は、
「自分がいないと会社が回らない」
「仕事が完了しないのは自分の能力不足」
と自己責任に帰す傾向があります。
しかし、過剰な残業は個人の問題ではなく、しばしば組織やマネジメントの問題が根底にあることが多いです。
個々の従業員に過度な負担をかけずに業務を遂行するための人員配置は、会社の責任範囲に属します。
従って、心身の健康を損なうほどの残業に追われているなら、その責任を自身に負わせるのではなく、問題が組織的な側面にある可能性を考慮することが大切。
そのような仕事環境から脱却することは、自身の幸福とキャリアのためにも重要なステップと言えるでしょう。
②無駄な残業が多い
残業が常態化している職場では、繁忙期やプロジェクト立ち上げ期以外にも、理由のない残業や、単に「残っているから」という理由での残業が求められることがあります。
このような状況は、特に若手従業員にとって不利です。
仕事が終わっていても、周囲の雰囲気や上司の圧力により帰りづらいと感じることが多く、それがストレスや不満の原因になるかもしれません。
残業が多いことを「評価の基準」とする職場では、実際の成果や生産性が見落とされがちであり、仕事の効率化やスキルアップにつながらない時間を過ごすことになります。
もし「なぜこの残業が必要なのか」を自分自身で納得できない場合、その時間をもっと生産的な方法で使うことを考えるべきでしょう。
個人の成長やキャリアの発展に直結しない無駄な残業は、時間とエネルギーの浪費に他ならず、これは転職の合理的な理由となり得ます。
③法律に触れる残業が常態化している
法律に反する残業の常態化は、転職を考慮すべき重要なシグナル。
残業代が適切に支払われず、違法な長時間労働が続いている職場は、労働基準法を含む関連法令に違反している可能性が高いです。
こうした状況は、単に不公平なだけでなく、従業員の健康と安全に対する深刻な脅威となります。
違法な長時間残業は、転職活動にも支障をきたします。
多くの企業は面接を平日の夕方から早い夜間に設定しますが、常に長時間の残業により、これらの面接に参加することが困難になる場合があります。
キャリアアップやより良い労働条件を求める機会が制限されることにもなりますので、法令違反の疑いがあるような残業環境で働いている場合、それは転職を考えるべき正当な理由です。
「残業」が少ない企業を見分けるポイント
「残業」を理由に転職活動をスタートさせても、転職先でも同じことになる可能性がないとは言い切れません。
「残業」の多い・少ないというのは、どのようなところに注意すれば見分けることができるのでしょか。
離職率・人手不足化の傾向がないか
残業が少ない企業を見分ける上で、離職率と人手不足の傾向の有無は重要な指標です。
人手不足の傾向が見られない企業は、適切な人員配置と業務の効率化に成功している可能性が高く、これも残業が少ない環境の一つのしるしに。
一般的に、労働条件が良好で、特に残業が適切に管理されている企業では、従業員の満足度が高く、結果として離職率が低い傾向にあります。
従業員が仕事と私生活のバランスを保ちやすい環境が提供されているためです。
企業の離職率に関する情報は、企業の公式発表や四季報などの経済誌、さらには転職エージェントのデータベースからも得ることができます。
みなし残業代(固定残業代)を導入していないか
みなし残業代は、あらかじめ定められた残業時間分の手当が基本給に含まれる契約を指します。
表面上は、残業をしていなくても一定の残業代が支払われるメリットがあるように見えますが、このシステムは実際には残業が多い職場でよく採用されています。
この制度がある場合、従業員は指定された残業時間を超えると追加の残業代が支払われないことが多いため、残業時間が長引くことがあります。
みなし残業代を採用している会社は、実際には長時間労働が常態化している可能性があり、働きやすさの面では不利な状況にあるかもしれません。
そのため、残業が少ないとされる企業を選ぶ際には、みなし残業代の有無やその詳細を確認することが重要です。
求人情報のモデル年収が残業代を含めていないか
求人情報に提示される年収が実際の基本給に残業代が上乗せされた金額である場合、それは企業が残業を前提としている可能性があります。
つまり、その年収を得るためには一定量の残業が必要ということです。
このような求人情報の場合、残業が少ないと想定して入社したものの、実際には予想以上の残業時間が発生するリスクがあります。
仮に残業が少なかったとしても、提示された年収に達することができず、実際の収入が期待値よりも低くなる可能性もあります。
したがって、残業が少ない企業を求める場合、求人情報の年収が基本給のみで計算されているか、または残業代が別途支払われるかどうかを明確にすることが重要です。
オフィスの消灯時間はどうなっているか
企業の労働文化を理解するために、消灯時間は意外と重要な手がかりとなり得ます。
実際に勤務する可能性のある職場がわかる場合、終業時間近くに自分の目で確かめてみるのもいいでしょう。
企業の公式ウェブサイトや会社訪問、面接時の様子などから、実際のオフィスの雰囲気や消灯時間を把握することができますし、社員の口コミや体験談、SNS上の情報なども参考になりますが、時間があれば、実際に確かめてみることがおすすめです。
「残業」を理由にした転職活動、面接で退職理由を質問されたら?
転職活動の面接では、前職を退職する理由について質問されることがほとんど。
これは担当者の好奇心から質問しているのではなく、採用後に同じような理由で退職されないかどうかを気にしているのです。
「残業」が理由で転職しようとしている場合、どのように回答するのがいいのでしょうか。
伝え方のポイント
転職活動において、残業を理由にした場合、面接時に退職理由を質問されることがあります。
ここでのコミュニケーションのポイントは、単に「残業が多いから辞めた」とネガティブな印象を与えるのではなく、より建設的かつ前向きな答え方をすること。
理由を適切に伝え、自身の仕事への熱意やプロフェッショナリズムをアピールすることが、成功する転職活動の鍵です。
できるだけポジティブな内容に変換する
直接「前職では残業が多すぎた」と述べるのではなく、より建設的なアプローチを取ることで、面接官にポジティブな印象を与えることができます。
例えば、「前職では多くの経験を積むことができましたが、より効率的な働き方やワークライフバランスを重視する環境で、自分の能力を最大限に発揮したいと考えるようになりました」と表現することで、単なる残業の多さへの不満ではなく、自己成長や生産性の向上への意欲を示すことができます。
また、残業時間が減ることでどのような価値を企業にもたらすかを説明することも有効です。
「残業時間が減れば、新しいスキルの習得やプロジェクトへの集中力向上に貢献できると考えています」といった具体的なプランを提示することで、前向きで積極的な印象を与えることができます。
残業時間を具体的に伝える
残業時間を具体的に述べることは、相互の理解を深め、ミスマッチを防ぐために非常に効果的です。
残業時間の多さが主観によって異なるため、具体的な数字を提供することで、客観性を持たせることが可能になります。
例えば、「前職では月平均で60時間以上の残業があり、これがプライベートや健康に影響を与えるレベルでした」と述べることで、面接官はあなたがどの程度の残業に耐えられるか、またはどの程度が理想的かを理解する手助けになります。
これにより、応募先があなたにとって適切な環境かどうかを判断しやすくなります。
具体的な残業時間を伝えることは、単に転職を成功させるためだけでなく、将来的に職場での期待値を明確にし、両者間の認識の齟齬(そご)を最小限に抑えることにつながるでしょう。
残業時間を削減するためにした工夫を伝える
自分が残業時間を削減するためにどのような工夫をしたかを伝えることは、責任感の強さや問題解決能力をアピールする絶好の機会。
単に残業が多いことへの不満を表明するのではなく、積極的に状況改善を図ったことを示すことで、より前向きで能動的な姿勢をアピールできるためです。
例えば、「前職での多くの残業に対処するため、私は業務の効率化や優先順位の見直し、チーム内でのタスクの再分配などを試みました。これらの取り組みは一定の成果を上げましたが、組織全体の業務量が多すぎるため、限界がありました。」と伝えることができます。
具体的なアクションを取ったことを明確に伝えることで、面接官はあなたが自発的に問題に対処し、改善しようとする姿勢を持っていることを理解し、高く評価する可能性があります。
また、残業を減らすための努力を行った経験は、新しい職場での業務改善にも活かせる強みとなるでしょう。
前職の退職理由が残業である場合のよい回答例・悪い回答例
退職理由が「残業」である場合の
よい回答例
悪い回答例
を紹介しますので、参考にしてください。
よい回答例
面接で前職の退職理由が残業である場合、良い回答例としては、自身の成長とキャリア目標に焦点を当てた内容が適切です。
- 【よい回答例①】
「前職では月に50時間以上の残業があり、これが自己成長や資格取得の時間を制限する要因となっていました。残業時間の削減に向けて、ICTの導入提案や業務プロセスの見直しを積極的に行い、一定の改善を達成しました。しかし、これらの努力にもかかわらず、残業時間が依然として多く、自己成長に必要な時間を確保することが困難でした。御社のようにICT化を積極的に取り入れ、労働環境の改善に注力している企業であれば、自分のスキルをさらに伸ばしながら、効率的に働くことができると考え、応募を決意しました。」
- 【よい回答例②】
「前職では日々の業務が多く、特に紙ベースの書類管理やスケジュール調整によって多くの時間を費やしていました。この状況を改善しようと、デジタルツールの導入を提案しましたが、伝統的な方法が根強く残っていたため、十分な効果は得られませんでした。私は自身の仕事の質を高め、より成果を出すために、効率的な作業方法を求めています。御社が効率的な仕事の進め方を重視していると聞き、自分のスキルを活かしつつ、会社に貢献できると考え、応募しました。」
悪い回答例
職場で工夫の余地があったことに対して具体的な取り組みをせずに他責にして完結させてしまうような回答は好まれません。
- 【悪い回答例①】
「前職では人手不足が慢性的で、非効率な作業が多く、毎日遅くまでの残業が常態化していました。特に、仕事が早く終わっても上司が帰らせてくれず、無駄に残業していることが多かったです。そのため、プライベートの時間が全く取れず、転職を決意しました。」
- 【悪い回答例②】
「前の職場は残業が多すぎて耐えられませんでした。毎日残業で、自分の時間が全くなく、ただ単に働き詰めでした。上司も残業を減らす努力をせず、状況は改善される見込みがありませんでした。だから、もう耐えられずに辞めました。」
「残業」を理由にした転職活動は注意が必要な理由
転職活動の動機として「残業」は十分になりえますが、応募先企業からのイメージが悪くなる可能性も捨てきれません。
退職理由として「残業」と回答する際には次のようなリスクも考えておけるといいでしょう。
仕事の優先順位が低いとみられる可能性があるから
残業を理由に転職を考える場合、伝え方によっては、「仕事よりもプライベートを優先する人」と捉えられるリスクがあります。
特に、残業時間が業界標準内である場合、残業を避ける姿勢は仕事へのコミットメントの低さや、責任感の不足と誤解されることがあります。
面接官に対して「わずかな残業も受け入れられない」と受け取られた場合、これは候補者としての魅力を下げる可能性があります。
自分勝手と思われるから
漠然と「残業が多い」と述べるだけでは、仕事よりもプライベートを優先する人、あるいは個人的な利益を最優先する自己中心的な人物と見なされるリスクがあります。
面接官は、応募者がどれほどの残業を「多い」と感じているのか、その基準が明確でないと、応募者が過度にプライベートを重視しているのではないかとの印象を持ちやすくなります。
例えば、日常的に少量の残業があるだけで「残業が多い」と感じる人は、職場での責任やプロジェクトへのコミットメントが低いと見なされる可能性があります。
このような誤解を避けるためには、残業の実態や、残業に対する具体的な姿勢を明確に伝え、自身がプロフェッショナルとして職場への貢献を重視していることを強調する必要があるでしょう。
他責にしようとする人と思われるから
残業を理由に転職を検討する際、単に「職場のマニュアルが非効率」「仕事の割り振りが不公平」「残業が当たり前で帰れない雰囲気」と述べると、面接官に「他責的で、自ら問題を解決しようとしない人物」という印象を与えかねません。
これは、面接時に自身の状況を客観的に分析し、問題解決に向けた努力をしてきたことを示すことができない場合に特に当てはまります。
残業に対する個人的な見解を述べるだけではなく、具体的にどのような努力を行い、どのような障害に直面したかを説明することが重要です。
まとめ:転職理由よりも心身の健康のほうが大事
「残業」を理由に転職活動をするのが「アリ」か「ナシ」かについてまとめました。
結論としては、「残業」が理由の転職活動でも大丈夫です。
ただし、その「残業」に対して、
- どのように考え
- どのような行動
をしてきたのか、これを明確に伝えることが重要です。
ネガティブな理由にとらわれる可能性があることも知ったうえで、転職活動に臨みましょう。
また、心身の健康状態に影響を与えていると感じている場合には、その職場を離れたほうがいいサインかもしれません。
人によってストレスと感じる残業の程度は違いますが、心身ともに疲弊してしまうような職場環境であれば、転職先を考えるよりも先に退職するほうが賢明かもしれません。
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個々の特性やスキルを把握することで、それを活かせる職種や業界を特定、求人紹介やキャリアフェアなどの手段を活用し、適切な転職先を見つけるお手伝いをします。
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